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宮澤健一記念賞 第5回の受賞者を掲載しています。

平成30年度 受賞者

伊神 満 氏  イェール大学経済学部准教授

論題:“Estimating the Innovator’s Dilemma: Structural Analysis of Creative Destruction in the Hard Disk Industry, 1981-1998” (Journal of Political Economy: 125, 2017)

>>受賞論文の要旨

<受賞者略歴>(「公正取引」掲載時点)
<選考経過>

 伊神氏の受賞論文“Estimating the Innovator’s Dilemma: Structural Analysis of CreativeDestruction in the Hard Disk Industry, 1981-1998”は、世界のハードディスク(HDD)産業における5.25 インチから3.5 インチへの技術革新の過程を動学的な構造推定を用いて分析したものである。HDDは、クレイトン・クリステンセン氏が『イノベーターのジレンマ』(邦訳書名は『イノベーションのジレンマ』)にて取り上げたことで知られる産業だが、十分な定量的な分析がこれまでなされてこなかった。参入退出を考慮に入れた分析から、既存企業がHDD において技術革新を躊躇った主な理由は、既存製品との共喰いによる利潤動機であることが明らかにされた。論文で示された特許政策におけるシミュレーション分析からの含意に対して、HDD 産業を超えた一般性のある政策提言や、より直接的な競争政策への言及を求める意見もあったが、『イノベーターのジレンマ』に対して様々な論評があるなかで、丁寧な資料収集と精緻な分析手法によって、ひとつの確定的なエビデンスを示した貢献は、他の候補作と比較しても群を抜いており、またイノベーションが競争に与える影響の重要性からみても受賞論文として適切であるとの点で、選考委員の意見の一致をみた。

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